よそゆき

私的読書記録
   


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| 2010.03.26 Friday | - | - |


ロードムービー

「ロードムービー」
家出のお話。
トシとワタルのお話。

目立つ子って、やっぱり標的になりやすくて、
能力があるから、人気者になれる素養は持ってるんだけど、
それが逆にハジかれる理由になったり表裏一体。
でもそんな中でもトモダチはいて、ワタルはトモダチ。
児童会会長選挙の、ワタルの応援演説は感動した!

「道の先」
簡単に世界に埋没できる高校生だった僕は、大学生になり、塾の先生になった。

妙な迫力のある生徒、千晶に懐かれて、
それで僕にも、千晶にも救われる部分があったと思う。
ところでこれ、ミツルですよね?

「雪の降る道」
大の親友、ヒロちゃんを失って倒れたヒロのもとに、
みーちゃんは毎日通ってくる。
笑顔で、むじゃきに。
それが無性にいらいらして、ヒロは―。

気づいたときに、大事にできる。
冷たい校舎の時は止まる、を読んでると、
喪失の悲しみが二倍。
おもしろさも二倍。

| 2010.03.01 Monday | 小説 | comments(0) |


トーマの心臓
森博嗣/萩尾望都(原作)
メディアファクトリー
(2009-07-29)

冬の朝、ひとりの少年が死んだ。
それが寄宿舎に波紋を拡げていく。
オスカーと同室のユーリに、少年からの手紙が届き、
 そして死んだ少年とよく似た転校生、エーリクの出現によって、
ユーリは心の均衡を失っていく。
さびしい少年たちの物語。

死んだ少年が、トーマっていう名前なんですけど、
なんで死んだのか、よくわからなかった。
なんか、推理小説なのかなって読み始めたんですけど、
ちがったみたい。

ユーリはなんでそんなに取り乱しているの??
それじゃみんな心配すると思うんですけど。
サイフリートにリンチされたのがショックで、
それをトーマに知られたのもショックで、
それでユーリを安心させるためにトーマは死んだってこと??
知ってる人はもういないよ、ってこと???
わからなかったし、折り合いつかない。
原作読んだらわかるのかしら?
あっ、でもおもしろくないとかではないです。
おもしろいです。
読み終わってからも、いろいろ考えさせられるし。
| 2010.03.01 Monday | 小説 | comments(0) |


猫を抱いて象と泳ぐ
ぴたりと口をとじて生まれてきた男の子。
回送バスに住む男に教えられたチェスで、彼は美しいメロディを奏ではじめる。
チェス盤の下で、人形の中で。
世界に恐れを抱きながら、密やかなメロディを。

子ども時代の、幸福な、回送バスの中のチェスの風景が好き。
お菓子の匂いに包まれて、丸い指で優しくチェスを教えてくれる男。
回送バスの中の、男のこだわりのインテリアの佇まい。

大人になって、リトル・アリョーヒンという人形の中でチェスをする場面は苦しい。
狭くて暗い場所で耳を澄まし、まるでこちらの骨まで変形してしまいそう。
でも、老婦人とのやり取りは良かった。
毅然としてて、かっこよかった。
 
| 2010.03.01 Monday | 小説 | comments(0) |


夜市
恒川 光太郎
角川書店
(2005-10-26)

学校蝙蝠が告げる。今宵は夜市が開かれる。
そうして、連れられていった市で男は言った。
―昔、ここで弟を売ったんだ―

「夜市」
夜の市って、なんとなく宵宮みたいのを想像してたんだけど、
異形の集まる市はもっと暗く、静かだ。
まるでお葬式のよう。
結末には見事に驚かされたんだけど、
それを上回る勢いで、男の選んだ道に虚脱感を覚えた。

「風の古道」
異形の通り道に入り込んだ子どもと、
死んでしまった友達と、
その道で生まれた男の話。
夜市より、こっちのが好きかも。
友だちとの別離は悲しかったけど、
もとの世界に帰ることができた安堵感。
レンの立ち居振る舞いがすき。
| 2010.03.01 Monday | 小説 | comments(0) |


ファミリーポートレイト
ママの名前はマコ。私の名前はコマコ。
ふたりはいつまでも一緒。呪いのように。
親子だもの。

結構エグくて、結構インパクトある事が起こっていると思うのだけど、
ちいさなコマコはママのことしか考えてないし、
大きなコマコはぼぅっとしているしで、
なんだかこっちまでぼぅっとしてしまって、
おおきく引き伸ばされた時を読んでいるような、
読み漁っているような、不思議な小説。

なにしろコマコの視点で読んでるから、
ママは美しく光り輝いていて、
コマコはただ憐れなんだけど、
実際はかなりひどいよねぇ。
自分で自分を大事にしないコマコ。
家畜の目をしたコマコ。
彼女は親になって、どのような生き物になるのだろう。
そこにも、物語が隠れていそうな気がした。
| 2010.03.01 Monday | 小説 | comments(0) |


南極料理人
JUGEMテーマ:映画
 
ペンギン・アザラシはおろかウイルスさえも生息しない極寒の地、南極。
南極観測隊のオジサンたち8人の、なにごともなき物語。

かっこいい堺雅人と、おいしそうな料理を見に行ったのです。
そしたらまあ、期待通りですよ!
期待通りのゆるい雰囲気とくすくす笑いと。
南極なんていう、人類が住むところじゃないよね、っていう場所で、
ばかばかしいようなくだらないようなことでモメたり笑ったり、
基本的に笑ったりしてるオジサンたち。
いい大人がなにやってんだ(笑)

そりゃあまあ、みんな大人ですから、残してきた家族がいたり、
残してきた恋人がいたりするわけです。
会えない時間が 愛育てるのさ、ってわけにもいかず、
悲しい別れが待っていたり、
新しい出会いがあったり。
南極なんて隔絶された場所のクセに出会い!?
究極の状況に置かれると、人って強くなるんだなあ…。
個人的には兄やんが「新しい出会い」に向かってくあの場面がすき。

あと、すきな台詞はわりかし生瀬さんが言ってましたね。
↓これはちょっとしんみりした感じ。
「やりたい仕事がさァ、ここでしか出来ないだけなのになぁ…」
↓これは、笑った。心を読まれたのかと思った。
「下の歯なのに…」


| 2009.09.27 Sunday | 映画 | comments(7) |


少年メリケンサック
見てきましたー。
話題のクドカン映画。

契約期間終了のその日に、カンナが動画サイトで見つけた
イケメンパンクバンド「少年メリケンサック」。
実はパンク好きだった社長の強いプッシュにより、
契約社員からプロデューサーに肩書きを変えたカンナは、
バンドに連絡を取るが、そこにいたのは25年の時を経たおじさんたちで…。

やー、あおいちゃんはかわいかった!
力いっぱいはじけてて、若いかわいらしさ。
反対にどうあってもだめだめなおじさんたち。
カンナの期待も裏切りまくり。
非常にイラッとしますね!
しかも!
イラッとしたまま終わってしまった!
どうしたらいいんだ!
| 2009.03.08 Sunday | 映画 | comments(0) |


夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)
森見 登美彦
角川グループパブリッシング
(2008-12-25)
「奇遇ですねぇ!」
黒髪の乙女の行く先に事件あり。
密かに彼女に思いを寄せる先輩は、外堀を埋めようと汲々とし…。

笑う!
だってありえないことばっかり起こるから。
そして黒髪の乙女と先輩がかわいい♥
先輩が情けないけど、あるあるって感じ。
外堀、埋めようとしちゃうよなぁ。
ほんとはある程度埋めたら決定打を打たなきゃいけないんだろうけど、
なかなかそれもできなかったりして。
あるある。

一番好みは一話目かな。
お酒に強すぎる、度胸のありすぎる、思い切りのよすぎる、
乙女のキャラクターが光ってると思うから。
| 2009.03.08 Sunday | 小説 | comments(0) |


Danza (モーニングKC)
あったかかったり、ひやっとしたり。
心のつながりや友情をテーマに集められた6編。

まずはあったかかったもの。
「長靴」
ずっと会っていなかった父子が、再開。
息子は父親と打ち解け、友人になることを望むが…。

不器用な父親。
葡萄の収穫とワイン造りを通して本当の心が通っていく。
素敵な短編。

次にひやっとしたもの。
「煙」
ピエートロはアルドの兄。
アルドはピエートロに何かと突っかかるが、
地震で崩れた古城にふたり閉じ込められて…。

さらけ出した本音とそれを隠す笑顔と。
理解を拒絶し、名残の熱はタバコの煙の中に。
打ち解けることを拒否した、冷たい笑顔。

最後に「パートナー」
新米刑事のヴァルは模範警官のキースとコンビを組む。
だがある日、キースが情報を犯罪組織に売っているという噂が流れて…。

まさか、って思いながら信じきれない新米刑事。
弁解を何一つしない模範警官。
でもクールなように見えてキースは非常にアツい!
なんてイイやつなんだ。
やられた…。
| 2009.03.08 Sunday | 漫画 | comments(0) |


ツォツィ
JUGEMテーマ:映画


車を奪い、女性を撃った。
そうして走り出すと、後ろには赤ん坊が乗っていた―――。

少年・ツォツィが住む世界は、血と暴力とスラングと下品なフィンガーサイン。
誰かから奪って生きている。

幼い頃を過ごした家庭から逃げ出し、彼はそんなふうになった。
彼は奪った赤ん坊に自分を投影しているのだと思う。追体験というか…。
だから無碍に出来ない。
父親も殺せない。お乳だってやる。
優しくされているところを見て、微笑む。
赤ん坊を返すシーンでは、涙がこぼれた。
ゆるされることではない。親から赤ん坊を奪うことなど。
失う悲しみを与えることなど。

彼は硬い殻に包まれている。
帰ってきたら…、帰ってきたら彼は変わっているだろう。
この事件で、赤ん坊と過ごした時間できっかけは与えられている。
あとは社会の問題だ。
変わった彼を、受け入れられるように。
| 2008.12.01 Monday | 映画 | comments(0) |