よそゆき

私的読書記録
   
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| 2010.03.26 Friday | - | - |


塩の街
有川 浩
メディアワークス
(2007-06)
塩害の時代に、少女と男は生きていた。
塩に埋め尽くされた東京で、様々な人間が交錯する。

何の前触れもなく、病は訪れる。
隣の人間に。或いは自分に。
世界が崩壊するというカタストロフィを描いた作品は多々あれど
これはまさに異色といって差し支えないでしょう。

それでもぎりぎりのところに追い詰められた人間のありよう、
その描写は恐ろしい。
ルールがなくなれば、ルールを守っても何の保障も得られない
世界になれば、人間はここまで自分勝手な論理を振りかざすのだと。
そんな世界で、まっすぐであろうとする、
まともな生活を築こうとする少女の姿は、時に痛々しい。
恋愛小説の側面から見れば番外編などは
筆者お得意のラブコメ路線で、そんなところもおかしい。
終末の世界でも人は生活し、恋をしているのだと、
そうするしかないのだと、
言葉にすると照れるけれど、そう思いました。
| 2007.12.17 Monday | 小説 | comments(0) |


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| 2010.03.26 Friday | - | - |
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